<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

銀杏BOYZ『骨』【朝ドラのイメージでここに入っていっていいのだろうか??】

ひよっこに出演してすっかり全国区になったな峯田、いや、なってしまったな峯田。公共の映像電波に出てはいけない人のひとりだと思っていたのに、よりによってNHKの朝の看板番組に出ちゃってしかも大人気。これで良いのか本当に。ひよっこでファンになった人たちがこぞって銀杏のライブに行ってほしい。そして裏切られてほしい。宗男おじちゃんなんてステージの上にはいないのだと絶望してほしい。かつて浜田麻里がソウル五輪のテーマソングに抜擢されて大人気となり、満を持して開かれた武道館ライブに大挙して親子連れが来場したのに、ヘビメタの女王といわれた彼女の本領発揮なステージが展開されて、どう楽しんでいいのかわからない小学生の群れ群れ群れ。あれは本当に面白かったのだが、先日の銀杏武道館ではそれに匹敵するギャップが展開されたのだろうかどうだろうか。確認する術はないけれども、きっとそうであったに違いない。いや、そうであってほしいものだ。

8月に公開されたこの曲、高円寺の商店街を歌いながらただ歩くというシンプルなもの。そこに麻生久美子が登場して並んで歩くというのが普通のインディーバンドでは出来ないことなのだが、その他にもいろいろな人が出てるらしく、その辺も興味湧く。前野健太が出ているというのだが、何度見てもどれが前野健太なのかまったくわからない。2分46秒あたりから登場して後ろに付いて歩いているコードの男がそれなのだろうか。イノマー氏はパンクバンドと談笑してる金髪の人だろうか。だとしたら25年くらい前とまったく変わってないな。そんな本編とは関係ないポイントでそこそこ盛上がりつつも、この曲、爽やかでポップな曲で、意図としてはラブソングなんだけれどもそのための表現がしゃぶらせてとかあむあむしたいとか、やっぱり朝ドラで登場するような存在じゃないよねと。武道館でみんなで盛上がるというよりは1人でスマホでイヤホンで聴くと、そういうタイプの音楽だよなあと思う。そういう形で寂しく聴いている青春たちが数万数十万の単位でいて、そういう人が数年に1度のオフ会的な形で武道館に集うというのはアリだが、そこに朝ドラだけで知って親子連れでのこのこやってきたら、やっぱ違うよなと思う。しかし、ショックを受けた親子連れの子供の方がこういう世界に目覚める可能性がゼロというわけでもないので、朝ドラはあれはあれで意味があったのかもしれないという気がしないわけでもないですですです。

(2017.10.28) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →