<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

Lucky Kilimanjaro『雨が降るなら踊ればいいじゃない』【音楽にはできもしないことをしてみたくさせる力がある】

タイトルがタイトルなので旧い世代としてはジーンケリーのミュージカルを連想する。しかし聴いているとLucky Kilimanjaro節全開のサウンドで、確実に2020年代の音楽。ああ、こういうのだよな、既に時代はどんどん先に行くんだよな、若い世代で今さらジーンケリーとか知ってるの誰もいないよなとか思い知らされる。しかし、聴いているとジーンケリーの名前が歌の中に登場する。おおお、知ってんのか若い世代もジーンケリー、そりゃあミュージカル黄金時代の中でも傑作中の傑作だしな。とか思ってたらジムキャリーの名前も出てくるし、ショーシャンクの空とかも出てくる。あれ、ショーシャンクの空って確かに雨の中で手をひろげてたけど踊ってたっけ? まあそんなことはともかく、いろいろな世代に通じる雨の名作を拾ってて、幅広いリスナーに対応してるな〜とか感じた。もっともショーシャンクもジムキャリーも現在の最先端というわけではないので、彼らのメインのリスナーにちゃんとウケるかどうかはわからないけれど。

この曲では雨が降っても別に落ち込んだりする必要なくて、雨音を録音(かなりのマニアな趣味だけど)したりすればいいし、なんなら雨の中で踊ればいいじゃないかと歌ってる。ミュージカル『雨に唄えば』を観たら、まるでカンフー映画を観たあとについつい「アチョー!」と叫びたくなったりするのと同じく、雨の中で楽しく踊りたくなったりする。もちろんカンフー技も使えないし、ちゃんと踊れやしないんだけど。それでも映画にはできもしないことをしてみたくさせる力があるし、音楽にももちろんある。この曲も、MV抜きで曲だけ聴くだけで、そこはかとなく内から気分をあげさせてくれるし、気がついたら足先や頭をリズムに合わせて振ってたりして、まさに雨で少しダウンしてる時に聴くのにちょうど良い作品だ。

(2021.4.15) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →


Lucky Kilimanjaro, review, 大島栄二

Posted by musipl