<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

BRADIO『幸せのシャナナ』【これぞファンクの魂だ!】

世の中にファンクと自称するバンドはたくさんいるけれど、BRADIOほどファンクなバンドはないね。いやいるかもしれないけれどさ、僕が知らんだけかもしれんけどさ、そんなすべてのバンドをチェックしてファンク度を比較してランキングしてから言えよ的な学術的な指摘は無視するとして、BRADIOがファンクの横綱クラスというのは間違いない話だと思うわけですよ。

ロックは音楽ジャンルではなくて人生だ、魂だ、という説があって、僕もその説を強く支持する派なんだけれど、なんでロックだけが人生で魂で有り得るんだろうか。ねえそうでしょう? ほかのジャンルにだって人生や魂が込められていても何の不思議も無い。というか、込められてない音楽ジャンルの表現って何よ、ってくらいです。だってそうでしょう、表現している人がその人の全人生を捧げてない表現に真実がありますかって。全身全霊全人生をロックに捧げてるロッカーだけがロックの神様に微笑んでもらえるのだとしたら、ファンクにだって神様くらいいるでしょうし、ファンクの神様がなんちゃってスタイルファンクに微笑むのかというと、そんな訳ゃねえんですよ。

そんな感じでBRADIO。このどこで買ってきたんだカラフルスーツがよく似合う。どこかのプロデューサーがコンセプトを考えて「お前、これ着て歌え」で着せられたカラフルスーツは、そんなの判ります。彼らのこのカラフルスーツの似合い方は彼らが根っからのファンク野郎たち、全人生をファンクに捧げてる、というよりもファンクから生まれたファンク星人であることの証なのだと思う訳です。

何より、この楽しそうなパフォーマンス。こっちまでdance danceしようかという気になるし、dance danceすることに付随する気恥ずかしさなど吹き飛ばしてくれそうです。最後の方の「あんたの幸せが一番だ」という歌詞のところで「あんたの幸せが一番-ダッ!-ハッ!」という、この「ダッ」と「ハッ」が自然に出るところにファンクを感じます。いや、ファンクの魂を感じるのです。

(2020.4.7) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →


BRADIO, review, 大島栄二

Posted by musipl