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John Williams『Star Wars The Throne Room』【始まりと終わり、そして未来へ】

2019年12月20日。いよいよSTAR WARS EP9の公開日ですよ。いやあ、勝手な個人的な趣味の話ですみません。そんなこと言っても、どんな音楽が好きか、どういう風に好きかということを毎日書いているレビューすべてが個人的な趣味といわれればグウの音も出ません。なのでまあいつもと同じように進めていきたい。で、STAR WARS、最初の映画公開から実に42年。42年ですよ。最初のやつから映画館で観たヤツは確実に42歳以上。8歳で観なければ全員50歳以上。そりゃあ初日から観るぞとエキサイトして行ったらオッサンばっかりというのも仕方ありません。

それにしても42年って。その間に何度も続編は作らないとか言ってて。最初の3部作で終わりなんだなと思ってたら16年後に続編やるって、今度は初期3部作の前の話だぞ、ダースヴェーダーが子供の頃の話だぞっていわれても急には理解出来んけど、とりあえず観るぞ当たり前じゃないかワクワクするぞ、ええっ、日本の公開はアメリカの2ヶ月後だって? そんなアホな。字幕つけるのそんなに時間かかるのか。仕方ねえ、じゃあアメリカまで観に行くか。英語半分くらいしかわからんけど。いやあ、バブルな時代でしたね。いや、バブルは弾けた後だったけれど、まだまだ悠長な時代でした。

そんでその3部作が終わって、あああ、アナキンはあんな風にしてダースヴェーダーになったのかと思って、ルーカスも歳だしもう作れないよと言われたら、そりゃあそうだよなあ。よく頑張って3本作ったよ。偉い偉い。とか思って諦めるというかなんというか、初期の構想9作ってことももういいやとか思ってたら、ルーカスフィルムディズニーが買い取ったらしいよ新作作るらしいよって、ええええってなって、EP3から10年後、EP7が公開されて。もうね、あれはEP4をもう一度見てなかった感覚で見たいという実現不可能な願望を叶えてくれた希有な作品だったと思う。

新3部作が次々と公開される中ローグワンとかソロとかスピンオフシリーズも制作していって、さすが商魂逞しいディズニーだなと思うし、それには賛否両論毀誉褒貶あるみたいだけれど、ある意味信者的な立ち位置からすれば、新しいのやってくれるなら無批判に受け入れますよ、そりゃあもう。おまけに日米同時公開してくれるんだから言うことありません。もうアメリカまで観に行く必要ないし。まあアメリカで初日を迎えるっていうの、会場が盛上がってて楽しいんだけれどね。

EP3をアメリカで公開初日0時01分からの公開を一緒に観た友人はEP7まで観て、その後亡くなっちゃったし。42年もの時間を経て完成する作品を全部リアルタイムで観るというのは、本当に難しいことだなあと実感した。それ故に、こうしてシリーズ完結作の公開を迎えられるのはラッキーなことですよまったく。

STAR WARSのオーケストラ演奏の動画はたくさん公開されていて、作曲家ジョンウイリアムス指揮による演奏もあったりして、どれを選ぶべきかは難しいんだけれども、今回はこれ。見てるとみんな若いし、演奏もどことなくフラフラする部分がたくさんあって、けっして完璧な演奏とはいえない。どこかの学生オーケストラなんでしょう。でもね、こういうのを見てるととても嬉しい気分になれる。演奏してるのはみんな42年前の公開のことなんて知らない若者ばかりで、CG映像が当たり前の彼らにはEP4で僕らがどんなに驚いたのかなんて想像もつかないと思う。先日も大学に入ったばかりの甥っ子が、スターウォーズのどこがいいのかよくわからないとか言ってて。いやいやいや、そんなアホな、面白いでしょう、ダメなの? 何が? とか思うけれど、若い人とオッサンの感性はもうまったく違うのかなあとか哀しい気持ちになったりもして。なので、こういう若い人が多少ぎこちなくともSTAR WARSのテーマ曲を頑張って演奏しているのは心強いというか、未来への希望を持たせてくれる一服の清涼剤のようで、嬉しかったわけです。

そういうわけで、本日STAR WARS最新作の初日です。いや、僕は19日夕方からの最速上映前夜祭のチケットを確保してるので、このレビューがオープンになった頃には観終わってますけどね。

(2019.12.20) (レビュアー:大島栄二)


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John Williams, review, 大島栄二

Posted by musipl