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Baauer『REACHUPDONTSTOP』【終末感あふれる光景の中、ひたすら踊りまくる】

プロデューサーとしてもその名を馳せるBaauer。彼のオリジナルアルバムがついに発売となった。まさに、満を持して、と言ったところだ。まずはMVに関してだが、近未来というか、どこかゲーム的な世界下での各種生命体のダンスシーンが無性に胸を熱くさせる。このコロナ禍の現状、我々「人類」はこうした距離感、密接度、ノリで、他人と共に音楽で盛り上がることができないが故、ある種の憧憬を抱いてしまうのだろうか。終末感あふれる光景の中、ひたすら踊りまくる様子があまりに刹那的だ。ああ、なぜこんなにも心をかき乱されているのだろう。私のそんな気持ちとは別に、トラックはヘヴィで攻撃的で、ぶいんぶいんと低音が跳ねる様子がたまらない。尻の下から、ぐいぐいと押し上げられていくような感覚。わびさびの効いた、モダンで洗練された音も心地よい。あわただしい曲のように思えて、終盤にはしっかりチル感(まったり)も味わえる仕上がり具合もまた心憎い。

(2020.7.22) (レビュアー:夜鍋太郎)


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review, 夜鍋太郎

Posted by musipl